長くなるかもしれないんで後回しにしていたもの、自作ラーメンシリーズです
アップはしていませんが、最近醤油たれにフォーカスしたラーメンに凝っています
しばらく前に紀州の白醤油を使ったスゲー美味いラーメンなんか作ったりもしたんですけど、スケジュール上面倒になってお蔵入り
ちなみにサラッとこんな感じ(結局見せてるやんけっ)


完成形のビジュアルが納得いかなかったってのはあるんですよねえ〜
こちらは白の丼ですけど、本チャンは黒丼にしたんですよ、醤油ラーメンに黒丼は合いませんな
で、満を持して念願の「醤油がインパクトをもって攻めてくるラーメン」にチャレンジです
そもそもの契機は、丸ビル横の地下通りの期間限定出店、松本(長野県)の「大久保醸造店」さんに邂逅したのがはじまり
仕事中ではありましたが興味をもって、こちらを購入したのであります

ぽん酢はやっぱ鰹の叩きに合わせたいな、そして「再仕込み」はやっぱ刺身でしょう




再仕込み、見るからに濃厚でございましょう
「たまり醤油」と思っていただいてもニュアンス的には差し支えありません
さて、そんな醤油と並ぶ主役が「本枯れ節」、簡単に言ってしまえば鰹節ですけど
三越(日本橋)近くのコレドに入っているにんべんで購入

さあっ、醤油の効いた至高のラーメンスタート!
まずはベースとなる鶏の出汁も徹底的に妥協なく行きたいと思います
まずは鶏ガラ、下処理完了

多めに使います
こちらを圧力2時間

この鶏ガラスープをベースにして鶏を炊き込んでゆきます

右からだしの出やすい親鶏(中抜き丸)、もみじ、赤鶏モモ肉です
もみじはラーメンでは初使用、ゼラチン質が豊富に出ます
香味野菜はこちら

生姜多めでアクセントにします
鶏ガラスープ(もちろんガラも)を別鍋に移し、鶏、香味野菜を載せ、水を足します

これを煮込んでいきます(中弱火)

2時間経ったものがこちら(赤鶏モモのみ別用途があるので1時間で引き上げております)

さてここにこちら
にんべんで買った厚削りと本枯れ節、羅臼昆布、あと残っていた鯛の煮干
いや、本枯れ節って高っかいから、全部これって訳にはゆかんのですよ
でも、鰹系トータルではケチらず投入
昆布は結構入れた方が旨味のベースになるとわかったので今回多め
これを弱火で1時間
出汁を引き出した完成形がこちらっ
いやあ〜、輝いてますなあ〜
黄色く見えるのは表面の鶏の脂
スープも実際には見た目のようには白濁していません
引き出した丸鶏ちゃん
脚の部分は後日使いますが、胴体のところはその場でバラして、マヨネーズと黒胡椒振りまくってトクホハイとともに(笑)
さすがに味は抜けてるけど、親鶏だけあって歯応えありますね♪
麺も前日に打って一晩寝かせました
今回は「春よ恋」のみ
メリハリのあるパツっとした食感を目指しますので33%の中低加水、塩、かんすい共に小麦粉の2%
黄色い色あいを出すため、くちなしパウダーを加えています
水まわし
足踏みはなし、ひたすら手ごね
1時間寝かせます
寝かせた塊を麺帯にし
製麺します
打ち粉をして麺完成〜〜
ジプロクに入れて冷蔵庫へ
次はふだん地味ながら、今回は主役の「たれ」
使うのはこちら
三年熟成の「濃い醤油だ」を70グラム、たまり醤油的なより濃い「三年醤油 再仕込み」を10グラム、味醂と日本酒(料理酒)を10グラム、そして岩塩小さじ1、です
通常はこれらを煮立たせたら火を消し完成なのですが、今回は醤油を引き立たせるために変化をつけます(我流)
最初に味醂と酒を沸騰させアルコールを飛ばし、火を止めてから醤油と塩を加えます
醤油は余熱で加熱するだけで終了
こちらになります
見ただけで濃そうではありませんか?
さてっ、これでスープ、たれ、麺が完成しました
そうそう、香味油は今回スープの鶏油を使います
あとは最終工程
チャーシューは肩ロース
ホロホロバラと一緒に作ったため3時間煮込んだもの、綺麗に切るのが大変なくらいでした
青葱、メンマも用意して準備完了(あと湯を沸かしたり、スープや丼を温めたり色々あります)
メンマは作ってません(笑)
今回の麺は茹で2分45秒
最後に海苔を乗せ、完成でありますっ!!
至高の本枯れ黒醤油ラーメン
結論:醤油ラーメンのなかでは過去最高傑作、これは外で食べても有数のレベルっ
まあ、原価考えてないんですからね……
しかしっ、美味しいっ!
スープはこちら
濁ってませんでしょ?
最低限しか熱を加えていない「生醤油」の香りが主張してきます
そして本枯れがあの「支那そばや」、「七蓮」のような煮干とも鯖節とも違う上品なパンチを与えてくれます
そして、これらを受け止めて全てを高めているのが鶏、そして昆布や鯛煮干などの隠れた方々
洋楽は詳しくないですが、本枯れと醤油がきらびやかなギターとボーカルで、鶏が天才ベーシストって感じ
いやはや、これはまさしく至高のラーメンですわ〜
ひとしきり自己満足の自画自賛をしていましたが、麺はこちら
パツっとくるしっかり麺
最近この手のラーメンにはシルキーな麺を合わせてきましたが、こちらの方が万人受けするでしょうね
これらのスープや麺を受け止めるには、やはり青葱がいいっ
チャーシューはもちろん美味しいです、肩ロースかバラかは好みでいいんじゃないですかね
いやあ、至高のラーメンを食べて至福のとき
ご馳走さまでしたっ
ほんとに美味しかった、感動しました
家人も食べたのですが微妙にスープ余り
夜に雑炊にしてみました(卵も入っています)
いやっ、これ、別世界の雑炊
鶏白湯の水炊きの雑炊も、豚しゃぶの雑炊もとても美味しいのですが、それともまったく異次元な雑炊! 腰を抜かしました
スープも醤油たれもまだあるので、ご希望の方にはご馳走いたしますよ(笑、でもほんとです)
いやあ、醤油ラーメンはいったんやり切った感が出ました(じっさいはまだまだ道半ばですが)
次回からはガラっと540度趣旨を変えたラーメンをお届けする予定です♪
この記事へのコメント
シンプルにして奥が深い、まさに職人が長年かけて完成させたラーメンと言っても過言では無い気がします
いや~、メチャクチャ美味しそうですね
いくら原価を考えてないとは言え、これだけの贅沢な素材を生かし切るのは素人では無理だし、最終的に味をまとめるのはやはり経験がものを言うのではないでしょうか?
大袈裟ではなくミシュランガイドに掲載されたお店のラーメンのようと言うか、もはやそれを上回っている気がしますよ
別世界の雑炊とおっしゃっていますが、きっと間違いなく異次元の旨さが詰まった雑炊でしょうね
いやいやお言葉に甘えてご相伴にあずかりたいと思いますが、こんなに素晴らしいラーメンの味を知ってしまったら恐らく他のラーメンでは満足できない体になってしまいそうなのでブログだけで楽しませていただきますよ
しかし冗談抜きにお店を出したら相当な人気店になると思いますよ
土日限定で流行の間借り店などどうでしょうか?
過分にご評価いただき恐縮です
しょせん素人の我流ですのでトッププロ?から見たら突っ込みどころ満載と思いますが、味は今回大変満足のいくものになりました
麺はだいぶ蓄積も出来たようで、ふだんはほぼイメージするものが作れるようになったかと感じています
やはりプロとの違いは安定量産とコストで、ここら辺は明らかな壁があると思いますね
雑炊は確かにこれだけ食べても完結するような品になり、今度また食べてみようと思っています
下手なラーメン屋よりも、いや、巷で人気のラーメン店よりも絶対美味しいと思いますよ
それからラーメンのかける情熱も負けてないと思います
自家製麺もスープに合わせてまさにプロ顔負けだと思います
是非とも「中華そば びーぽん亭」とか出してほしいです!
いつの日か趣味でラーメン屋などやるのも面白いかもしれませんね
隠居して週一で気のむいたラーメンを限定10食で出す、みたいな
そしたらゆけむりさんも是非食べにきてください(笑)