アゴだしラーメン@自宅
ちょっと前に近場の店(八丁堀)のアゴだしラーメンが美味しい、ということに触れました
そんな作ってみたかったラーメン、きっちりしたレシピはないのですがサイトなどで自分なりに下調べしてトライしてみました
今回の目的はアゴだしの検証、なのであえてシンプルなラーメンで今後に繋げる目的です
コンセプトは「和」のラーメン!
まずは材料
2月のあたまにコドモの付き合いで東京行った合間に寄った築地
場外にある、ここ寿屋商店さんで購入しました
まずは主役の「焼きアゴ」
なかなか売ってないと思います、そもそも「アゴ」ってトビウオのことです(私もあんま理解してなかった)
焼干は煮干と違って煮てないから、旨味が逃げず凝縮されているとのこと
そしてとてもお勧めらしい煮干
極上片口鰯煮干
ご主人いわく、これを求めて遠方から料理人がやってくるのだそうです
極上なので頭も腹ワタもそのまま使えるとのことでした
アゴだしラーメンでもアゴ単独でなく煮干をペースにして、アゴで際立たせるものらしいですね
そんなわけで4時に起床し(いつもだけと)、煮干、焼きアゴ、そして昆布を水に浸けておきます
昆布
こちら
5時間くらい浸けとくので、その間にスープ作り
今回もダブルスープであります
冒頭の趣旨ですので、動物系はあえて鶏ガラのみ
4羽分を下処理して水から煮込み
香味野菜はこれだけ
ネギ青味、余ってたキャベツ切れ端、そして生姜(皮つき)は多めを意識してみました
鶏ガラは煮たったら中弱火、泡がプクプク出るていどでグラグラ煮立たせません
アクは丁寧にすくい、水が蒸発したら足します
1時間の時間差で野菜投入
通算3時間くらい煮込んだ状態がこちら
この頃には4時間くらい浸かった先ほどの魚介系がこんな感じに
良い感じに色づいていますね、美味しそう♪
これを合体!
完了〜〜
いったん強火にしますが沸騰まえに中弱火に
魚のアクはすくってやります
合体後30分で昆布引き上げ、その後30分(計1時間)は水を足さずに煮込んでいきます
鶏ガラ投入、沸騰から4時間でスープ完成〜〜
濾してやります
ここでウェイパーと醤油タレを合わせ味見
うんっ、アゴ効いてる、いいダシ取れてるっ
粗熱が取れたら冷蔵庫で保存
さて、スープ作成の合間に他のものも
まずは醤油ダレ
ペースはこちら
通常の醤油に牡蠣醤油をプラス
牡蠣醤油を元タレに使っている人もいるようです、結論としてもコクが増すと思います
鍋に醤油二種、そしてみりん、さらにこれまた竹芝桟橋で買った憧れの「ひんぎゃの塩」を投入
ひんぎゃの塩、八丈島からさらに南下した絶海の孤島の青ヶ島、生涯で一度は行ってみたいと願っています
中弱火にかけ沸騰したら弱火で2分
火を止めたら粗熱を取り、瓶で保存
醤油タレの完成であります
さてさてお次は香味油
もちろん「アゴ油」であります
サラダ油を使用
手でバキバキに砕いた焼きアゴをオイルに投入
最初から弱火で、アゴが焦げだす前に火を止め放置
アゴを入れたまま瓶に移し保管、以上です
そしてスープに次ぐ作業の「麺」
もちもち太縮れ麺を目指します
メインはこちら、北海道産「はるゆたか」(前のは「春よ恋」)
今回の新しい試みがこちら
「春よ恋」の全粒粉をアクセントに加えます、「蕎麦」的な和のテイストを出すのが目的
「はるゆたか」350g、「春よ恋」全粒粉50gのブレンドの計400gで多め3人前の分量
今回加水38%(やや高加水)、塩8g、かんすい4g、そしてクチナシ色素粉末
これで水まわしをして捏ねたのがこちら
これを大きなジプロクに移し足踏み10分、冷蔵庫で1時間寝かせます
……………………1時間経過
冷蔵庫から取り出し打ち粉をして、麺帯として切り分けたのがこちら
4mm → 3mm → 2mm → 1mmで圧延したものがこちら
これを折り畳んで………
4mm → 3mm → 2mm → 2mmで複合圧延(コシを強化します)
これを麺幅3mm(二郎と同じ)でカット
すべての麺帯で繰り返し、打ち粉をしたものがこちら
これを手揉みで縮れをつけます
これで麺は完成、ジプロクに移し、冷蔵庫で1日寝かせます
これでペース工程は終了、翌日曜に実食であります、楽しみ♪
いよいよ待ちかねた日曜日
大鍋に湯を沸かし、具の準備をし、丼を温めてスタンバイ
タレとスープ、油の配合実験なども済ませておきます
麺茹では3分30秒、油は大さじ3杯(イメージより入れるもんなんです)、醤油タレは大さじ5杯
完成でありますっ!!
チャーシューは暮れに作ったレトロ赤縁タイプ
ほうれん草ではなく小松菜にしました、葱も長葱でなく九条ねぎ
メンマはヨークマートの「極太メンマ」を購入しましたが良かったです、リピート予定
ではいただきますっ
スープをひと口………
アゴがしっかり効いていて目的達成〜
全般では優しい染みじみくるスープです
生姜は結構入れたつもりなんですが、そこまではわからず、秋葉原の「青島食堂」みたいに効かせたいならもっとふんだんに入れる必要がありそうです
そして麺
全粒粉主張してます、面白い仕上がり
そしてもちもちと言うよりはパンチのある麺
もちもちフレッシュが良ければ当日打つ方がいいでしょうね
このラーメンには脂の少ない肩ロースはマッチ、あと小松菜も正解でした
どちらかというと和のマイルドなラーメンなので、黒胡椒も合うようです
もちろんスープは残せません、ご馳走さまっ
ほぼ目的を達し満足しました、アゴだしの引き出しが増えました
こちら、もしお店で出されたら、もう少しパンチが欲しくなるかもしれません
あくまで叩き台ですので、これをペースに豚骨も加えるとか、あとは丸鶏、乾燥帆立などを合わせてみる価値もありそうです、あとシルキーな細麺でも試してみたいです、これも楽しみ……
今回焼きアゴ、煮干のノウハウがなく躊躇していた面もあるのですが、やはり大切なことは失敗を恐れずとにかくトライすること、そして検証し、進化させること
考えて止まるのでなく、まずは走って、それから考える、失敗する、ということの積み重ねが重要なのだと改めて実感しました
なんかベンチャーの経営者が言いそうなことですね
仕事でもそうやってりゃ、もうチットはマシになるのにね………_| ̄|○
この記事へのコメント
築地で食材探しって買わずに見ているだけでも楽しいですね。
あごだしラーメン、これぞラーメンといったいでたち。
食材、というかダシの品数の差し引きが難しい?いや、楽しそうです。
多すぎても少なすぎても思いの味にはならないんでしょうね。
いつもながら「さすがの一杯」とても美味しそうです!
魚介系ラーメンは私も子供たちも大好きなので、よく「幸村」へ食べに行きますが、あごだしラーメンは食べたことがありません。職場近くにあごだしラーメンのおいしい店があるので、食べてみたいですが、ちかくといっても車で10分ほど走らなければならないので、電車通勤の私には難しいです。
おはようございます
今回は煮干とのコンビネーションであごの風味を出せればと考えていましたので、その意味ではお陰さまで目的を達成出来ました
商売するわけではありませんが、他人が食べても本格的に美味しい、と感じるにはもう少し材料を追加する必要がありそうです
築地は案外ご無沙汰だったんですが、意外と賑わってますね
今現在はちょっとアレかもしれませんけど
お久しぶりです
そういえば幸村さいきん行ってないですねえ、幸豚は行きましたが(笑)
あご出汁ラーメンは普通の魚介ラーメンともまた少し変わったニュアンスですね、お仕事場の近くということは湘南方面か相模線沿線かどの辺りなんでしょうね、興味深いです
カツマティさんのサイトで雪情報を確認したりして25年振りにスキーに行ってみました
思いの外ブランクって感じないものでしたが、それでも一回転倒して左腕が終了しました
しばらくは身障者生活になってしまいます、情けない限りです_| ̄|○
あご出汁ラーメンなんて、恐らくそこらの辺のラーメン屋には作れないと思いますよ
しかし採算度外視でご自身で楽しむとは言え、材料費に相当お金が掛かっていますね
それだけに完成した一杯は喜びもひとしおではないでしょうか?
全粒粉の太麺が実に美味しそうですね
太麺に負けない出汁の効いたスープとの相性も良さそうだし、どこかの有名店のラーメンと言っても通用するんではないでしょうか?
いや~、美味しそうです
ご家族が羨ましいです!
返信遅くなり失礼致しましたm(__)m
おかげさまで経験値は積み上がったような気がしています
今回美味しかったですが、ここに色々足して完成形になると思います
豚骨もそうですが、丸鶏(替りに手羽でも)や節なども面白いかもしれません